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奥行臼の交通施設群、「選奨土木遺産」に認定!

北海道別海町の奥行臼地区にある「奥行臼の交通施設群」が、2024年度の公益社団法人土木学会「選奨土木遺産」に認定されました。この施設群は、明治から昭和にかけての交通施設が一箇所に現存する北海道唯一の場所で、全国的にも非常に珍しい歴史的価値が評価されています。

別海町郷土資料館 戸田学芸員

奥行臼の交通施設群とは?
奥行臼地区には以下の施設が集まっています。

・旧奥行臼駅逓所(えきていしょ)
馬の乗り換えや行商人の宿泊所として機能し、根室地方の交通の要所として重要な役割を果たしました。

旧国鉄奥行臼駅と軌道跡
明治から昭和時代にかけて竣工した鉄道路線が、当時の物流や交通を支えました。

旧別海村営軌道風蓮線奥行臼停留所と軌道跡
村営軌道として地域住民に親しまれた路線の名残が見られます。
これらが徒歩圏内に集まっているのは全国的にも珍しく、交通遺産として高い価値を持っています。


奥行臼駅逓所
旧標津線跡
旧奥行臼駅
村営軌道

未来へ繋ぐ奥行臼史跡公園
別海町教育委員会では、奥行臼地区の歴史や自然をより多くの人に楽しんでもらうため、以下の取り組みを進めています。

  • 旧標津線跡を散策する歴史ツアー

  • 実際の鉄路に約1キロのレールを残し、トロッコ乗車を体験できるイベント

  • 交通遺産を一体的に伝える「奥行臼史跡公園」の整備

これらを通じて、奥行臼の交通遺産を次世代に引き継ぐ活動が展開されています。

土木遺産としての価値
土木学会北海道支部によると、奥行臼の交通施設群は「明治から昭和の各時代を象徴する交通土木施設が集積している」として評価されています。地域の交通インフラが地域の発展に果たしてきた役割を知る貴重な資料として、多くの人の関心を集めています。

歴史と自然が共存する奥行臼を訪れてみませんか?

奥行臼地区では、自然豊かな景観の中で歴史の足跡を体感できる機会が用意されています。特に、トロッコ体験や散策ツアーは、家族や友人との楽しい思い出づくりに最適です。

ぜひ、奥行臼を訪れ、その魅力を存分に味わってみてください!

別海町地域おこし協力隊文化財活用担当 大谷

オクユキウスクラブ